お知らせ
2024-08-28 17:28:00
おすすめの映画 「インサイドヘッド2」 カウンセラーの方は必見です!
2015年の「インサイドヘッド」は小学生のライリーちゃんの頭の中の感情のお話でしたが、この夏公開中の「インサイドヘッド2」は中学生になったライリーちゃんのお話です。この映画は感情がどのような機能をもっているのかについての脳科学の知見をしっかりふまえて制作されています。前作では、「悲しみ」をいらない存在とみなすことによって脳の中でフリーズ(凍結反応)が起る様子、そしてそれが「泣く」ことによって解除されるということが見事に描かれていました。今回の思春期編では「いやな体験の記憶をないことにして」「がんばっている自分だけをよしとする」というあり方で適応してくると、思春期になって自分の意志で行動選択をするようになったときに、「心配(だからこうしなければならない)」が暴走して、自己コントロール不能に陥ることが適格に描かれています。そして「いやな気持ちは大事な気持ち」であることを受け入れたときに、ほんとうのありのままの自分が生まれるということをそのダイナミックでクリエイティヴな映像が示してくれます。多くの子どもたちが、こういうメカニズムで不登校になったり、いじめをしたりしています。大人がしっかり「いやな気持ちは大事な気持ち」であることを理解するために役立つ映画ですね。この映画で描かれている「内容」は「ほんとうのこと」と思って見ていただくことで、娯楽を超えた心理教育映画になります。(もちろん映像はファンタジーですよ!) なお、この映画はアメリカで制作されていますから、「イカリ」は「ヨコロビ」の重要なパートナーとして描かれています。日本の子どもたちの場合、「イカリ」と友達になることも大きな課題です。